「肉の塊のように砲弾の餌食に」──「嫌気が差した」ワグネル元指揮官の脱走で「見せしめ」の恐れも
GULAGU.NETーHANDOUTーREUTERS
<同意なしに契約を延長されたことを理由にノルウェーに亡命申請している、ロシアの民間軍事会社の元指揮官。脱走兵の続出で起こることとは?>
ロシアの民間軍事会社ワグネルから脱走した元指揮官アンドレイ・メドベージェフが、逃亡の理由を明かした。ウクライナでの戦闘に従事していたメドベージェフは、1月半ばにノルウェーに脱出し、亡命を求めている。
彼が英紙に語ったところによると、命令に従わないロシア兵たちが公開の場で次々銃殺されるのを目撃したことで、同組織に「嫌気が差した」。また、戦闘に駆り出された受刑者が「肉の塊のように砲弾の餌食にされていた」とも告白。
契約を同意なしに延長されたことがきっかけで脱走を決意したと話し、今は「命の危険に怯えている」と言う。
米シンクタンク、アトランティック・カウンシルのショーン・マクフェイトは、メドベージェフの話に驚きはないと話す。
今後ワグネルが彼を「追跡する」かは不明だが、国際ニュースで大々的に報道された彼に刺激されて脱走兵が続出するようなことになれば、「ワグネルが彼を誘拐して見せしめに殺害しようとすることもあり得る」と言う。