最新記事

イラン

米トランプ前大統領などを、イランが「復讐の標的」にリストアップ...ソレイマニ暗殺容疑で

2023年1月11日(水)12時09分
トム・オコナー(本誌外交問題担当)
ソレイマニ司令官の追悼式

首都テヘランでは命日に追悼式が行われたが FATEMEH BAHRAMIーANADOLU AGENCY/GETTY IMAGES

<イラン革命防衛隊の精鋭コッズ部隊の司令官カセム・ソレイマニは2020年1月3日、当時の米トランプ大統領の命令による攻撃で殺害された>

イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍の空爆で殺害されてから3年。命日の1月3日にイラン当局は、暗殺に関わった容疑者のリストを公開し復讐を誓った。

詳細は未公表だが、暗殺の地となったイラクの17人のほか、ドイツ人やイギリス人が含まれる。アメリカ人は94人で、特にイランが重視するのが殺害を命じたトランプ前大統領、当時のポンペオ国務長官とマッケンジー中央軍司令官だ。

「必要な証拠を司法当局が集めた。94人の被告について、少なくとも3冊の書類が準備できている」と、ガリババディ司法副長官は述べた。「誰も訴訟手続きを免れない」

政府は対米報復をあおるが、革命防衛隊が守ってきたイスラム教による統治体制は試練に立たされている。昨年9月、女性のヒジャブ着用をめぐって起きた抗議デモは今も沈静化していない。ソレイマニの命日には追悼式に参加する市民がいる一方で、彼のポスターを燃やしたり破ったりする国内外の反体制派がいた。

20250128issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年1月28日号(1月21日発売)は「トランプの頭の中」特集。いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る


※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

日米外相、ロ朝の連携や中国の対ロ防衛産業支援巡る懸

ビジネス

エアバス、経営状態は想定より良好 リスクも=CEO

ワールド

北朝鮮がトランプ米大統領就任を報道、朝鮮戦争巡り米

ワールド

トランプ米政権、連邦保健機関に情報発信の一時全面停
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの焼け野原
  • 3
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピー・ジョー」が居眠りか...動画で検証
  • 4
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    大統領令とは何か? 覆されることはあるのか、何で…
  • 7
    世界第3位の経済大国...「前年比0.2%減」マイナス経…
  • 8
    トランプ新政権はどうなる? 元側近スティーブ・バノ…
  • 9
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 10
    「敵対国」で高まるトランプ人気...まさかの国で「世…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 9
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 10
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中