「ノージャパンが吹き荒れた国なのか?」 韓国でふたたび日本食ブームの兆し、日本ビールの輸入も急増中
クラウドはハイトやカスと比べるとコクがあるが、日本ビールには及ばない。また、ハイトやカスと比べて値段が高いこともあって、売れ行きが芳しいとはいえなかったが、ノージャーパンが広がると日本ビールの代用として浮上した。
また、小規模なビール醸造場が作るクラフトビールもノージャパンで恩恵を受けた。コンビニが、ノージャパンで日本ビールが売れなくなると、日本ビールを並べていた商品棚にクラフトビールを割り当てたのだ。
2016年に311億ウォンに過ぎなかったクラフトビール市場は、2020年には1180億ウォンと3倍以上に拡大した。輸入ビールは18年の3億968万ドルから20年には2億2686万ドルまで減少し、なかでも日本ビールは18年の7830万ドルから20年には567万ドルまで落ち込んだ。
ノージャパンと世界的なコロナ・パンデミックによる国際輸送の高額化で、日本ビールが落ち込んだ穴をクラフトビールが埋めたのだ。
日本料理もふたたび好調だ
コロナ禍の長期化で家飲みが増えるとコンビニは輸入ビールを4〜5本セット1万ウォンから1万1000ウォンで販売をはじめて日本ビールが復活し、アサヒビールを輸入するロッテアサヒ酒類とサッポロビールを輸入するエムズビバレッジは19年下期以降、中断していた広告活動を再開した。
日本料理も好調だ。日本人が経営する日本料理店はノージャパンとコロナ禍で客足が遠のいていたが、利用者が急増。売上げが直近3年で最高を記録し、さらに更新を続けているという。また、日本人がプロデュースして韓国人が経営する店も予約が取りづらい状況だ。
デパートやスーパーには日本食や日本ビールが並べられ、日本料理店は利用客で溢れかえる。日本行きの航空便も満席に近く、ノージャパンが吹き荒れた国なのかと疑いたくなるほど日本ブームが蔓延している。