カニエ・ウェストが手に入れるSNS「パーラー」とは?
「自分自身を自由に表現する権利がある」
ウェストは10月初め、反ユダヤ的な投稿を理由に、ツイッターとインスタグラムのアカウントから締め出された。先週には、人気を集めていたアディダスとの契約も解消された。米Forbesによると、Yeの純資産のうち推定15億ドル(約2,200億円)はアディダスとの契約によるもの。今回の契約解消によってこれが全て失われ、彼の資産額は4億ドル(約590億円)にまで減少したそうだ。
事の発端は、パリ・ファッション・ウィークで着用していた「White Lives Matter(ホワイト・ライヴス・マター)」と書かれたシャツだ。自身のブランド「YEEZY」のショーで「White Lives Matter」Tシャツを発表した。
それを批判したラッパーのショーン・"ディディ"・コムズラに対し「俺に連絡するように言ってきたユダヤ人たちに、誰も自分のことを脅したり手出しできないことを示す例にしてやる」とテキストメッセージを送った。このスクリーンショットをインスタグラムで投稿して批判を受けると、ウェストは「ユダヤ人に対してデス・コン3を仕掛ける」とツイートしている。これは「デス」とアメリカの戦争準備体制を示す「デフコン」を組み合わせもじったもの。
【写真】物議を醸したウェストの「ホワイト・ライブズ・マター」Tシャツ姿
さらにその後、一連の反ユダヤ主義的発言について「一線を超えたことに満足している」などとコメントし、反感を買った。
その後にウェストはParler にアカウントを開設。Facebook 、Instagramや Twitter などの主流SNSのモデレーション ポリシーに異議を唱える多くの保守派に支持されている。
「保守的な意見が物議をかもしていると考えられている世界では、私たちは自分自身を自由に表現する権利があることを確認する必要がある」とウェストはプレスリリースで思いを述べた。
パーラーのジョージ・ファーマー最高経営責任者(CEO)は10月17日の声明で、同社は「言論の自由のための戦い」においてウェストを歓迎する意向を示した。
「社会正義の暴徒が、自分たちの意見に同意しない人々に照準を合わせ続ける中、パーラー氏の開かれた扉と視点は、SNSに向けた中立的な見方によって、誰もが自由に発言できる環境を提供する」