午前の日経平均は小幅に続落、ドル安/円高が一服し底堅さ

4月22日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比24円21銭安の3万4255円71銭と続落した。写真は15日、都内の株価ボード前で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Noriyuki Hirata
[東京 22日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比24円21銭安の3万4255円71銭と続落した。前日の米株安を嫌気した売りが先行したが、ドル安/円高の一服が投資家心理の支えとなり、小安い水準での時間帯が長かった。東証プライム市場の値上がり銘柄は6割を超え、TOPIXは小幅にプラスだった。商いは薄かった。
日経平均は168円安で寄り付いた後、下げ幅を縮め、小幅なプラスに一時転じる場面もあった。前日の米国株はトランプ米大統領のパウエル連邦準備理事会(FRB)議長に対する批判を嫌気して軟調だったが、東京市場では先立って織り込んでいた面があり、ドル安/円高が一服する中で株価の下押しは限られた。
時間外取引の米株先物は堅調に推移し、市場では「きょうの米国市場での株価反発を先回りする動きもありそうだ」(三木証券の北沢淳商品部投資情報課次長)との見方が聞かれた。大型株がさえない一方、中小型株は堅調な銘柄が目立ち、投資家の物色意欲がうかがわれた。
米関税政策に関しては「(市場は)少しずつ慣れてきた印象はある。ただ、まだ本腰を入れて買える状況にはない」(三木証券の北沢氏)との声があった。目先はトランプ関税を踏まえた駆け込み需要があるとしても、経済の冷え込みが経済指標で示されてくるようなら、再び株価が一段安となりかねないリスクはくすぶっているという。
TOPIXは0.05%高の2530.26ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆5415億6500万円だった。東証33業種では、値上がりはパルプ・紙や水産・農林、卸売など26業種、値下がりは電気機器や精密機器、その他製品など7業種だった。
アドバンテストが小安かったほか、リクルートホールディングス、中外製薬は軟調だった。一方、三菱ふそうトラック・バスと経営統合で最終合意する方向で調整に入ったと一部で報じられた日野自動車はしっかり。三菱商事、セブン&アイ・ホールディングスは堅調だった。
新規上場のデジタルグリッドの初値は公開価格を17.4%上回る5310円となった。その後、初値を上回る6070円で前場の取引を終えた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1109銘柄(67%)、値下がりは470銘柄(28%)、変わらずは58銘柄(3%)だった。