「衛星からマルサする......」富裕層の隠しプール2万ヶ所、AIで一斉摘発 フランス
ガーディアン紙が報じたところによると、財務局のアントワール・マニャール次長はパリジャン紙に対し、「ベランダなど家の増築を主に念頭においています」と説明している。次長は「建築面積の大きな建物だけを検出し、犬小屋や子供の遊び場用の家などをソフトウェアが認識しないよう留意しなくてはなりません」と難しさを語る。
さらには、一定の面積があるものでも課税対象とは限らない。例えば地面に防水シートが置かれていると、衛星写真に長方形の区画となって写り込む。これが建物の増築部分として認識されてしまうことがあるようだ。
加えて、フランスでは利用されなくなった空き家は住居税の対象外となるため、こうした物件については除外する必要がある。当局は将来的に空き家を自動で識別できるようにしたいと考えているが、技術的な難度は高そうだ。
フランス24は本件について、フランス国税庁が「隠しプールをみつけるAIスパイ」を展開したと表現している。課税逃れに走る富裕層への監視強化という意味では心強い。
だが、将来の拡張計画が実現すれば、全市民の私有地を上空から自動監視するシステムが完成する。後ろめたいことは何もなくとも、薄気味の悪さを感じずにはいられないかもしれない。
France uses artificial intelligence to detect more than 20,000 undeclared swimming pools