マーベル最新ドラマ『シー・ハルク』のプロモにホームレス差別の批判殺到
Marvel's 'She-Hulk' Bench at Launch Bashed for 'Anti-Homeless Architecture'
シー・ハルクを演じるタチアナ・マスラニー Mario Anzuoni-REUTERS
<映画の宣伝に使われた仕切り付きのベンチは「ホームレス排除建築」の最たるものとコメントが殺到。映画を見る気が失せたというユーザーも。アメリカで問題になっているホームレス排除建築とは>
マーベルの最新ドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』がバッシングを受けている。理由は、宣伝用の画面に登場する公園のベンチが、座面が手すりで仕切られたタイプだったこと。「ホームレス排除建築」だと非難が沸き起こった。
8月18日よりディズニープラスで配信されるこの新シリーズを記念して、カリフォルニア州ロサンゼルスのエル・キャピタン劇場で行われたワールドプレミアには、シー・ハルクを演じたタチアナ・マスラニーをはじめマーク・ラファロ(ハルク)、ジャミーラ・ジャミル(タイタニア)など出演した多くのスターが顔をそろえた。
マーベル・コミックを原作とする『シー・ハルク:ザ・アトーニー』は、超人に関わる事件を専門に扱う弁護士ジェニファー・ウォルターズ(マスラニー)の物語。ウォルターズは、いとこのブルース・バナー博士(緑色の巨人ハルク、ラファロ)の輸血で超人シー・ハルクとなる。『シー・ハルク』は、『ムーンナイト』や『ミズ・マーベル』と並ぶ、ディズニープラスが配信する新マーベルドラマだ。
ベンチの仕切りに注目
この作品のプロモーション画像には、シー・ハルクことジェニファー・ウォルターズの名前と電話番号、そして「スーパーヒーローにはスーパー弁護士が必要!」と書かれたベンチが登場する。その電話番号「1-877-SHE-HULK」に電話をかけると、ファンはウォルターズのサービスを売り込む1分間の音声メッセージを聞くことができる。
だがツイッター上で多くのユーザーが注目したのは、ベンチの座面が手すりで仕切られていることだった。ディズニーはマーベルシリーズのプロモーションに「ホームレス排除建築」を出した、と非難の声が上がった。
ツイッターユーザーの@Mickeyseidickは、「なぜシー・ハルクのベンチはホームレス排除建築なのか」とツイートし、8万1100を超える「いいね!」を獲得。
「実際のシー・ハルクは、街中のホームレス排除ベンチを見つけては、彼女の超強力パワーで平らに潰し、再び利用しやすくするだろう」と、あるツイッターユーザーは書いた。
「プロモーションに使うベンチなのに、なぜホームレス排除用の仕切りがあるのか!」と、と別の人も疑問を呈している。
「このタイプのベンチは、ベッドとして使われないようにする以外の目的は一つもない。だってこんな仕切りは何の役にもたたないもの」という投稿もあった。