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ベルギー名産品チョコレートと植民地支配──現国王の謝罪、今後の役割とは?

RESTITUTION FOR THE CONGO

2022年6月23日(木)17時41分
ハワード・フレンチ(コロンビア大学ジャーナリズム大学院教授、元ニューヨーク・タイムズのアフリカ特派員)

近年、コンゴの経済や開発の重要なパートナーとなっているのは、帝国主義的な宗主国となった過去のない中国だ。

この間、欧米諸国はほぼ手をこまぬいていただけだった。だが西側諸国にとってコンゴは、アフリカでの破壊行為という暗い過去を、再建に向けた大規模な支援や継続的な政治的関与という形で力を合わせて償うことのできる理想的な舞台のはずだ。

さて、アメリカはアフリカを植民地化したことはないものの、歴史的な「負債」はやはり背負っている。アメリカは1960年にベルギーから独立後初の選挙を経てコンゴの首相になったパトリス・ルムンバの打倒を画策した。そしてその後、モブツ・セセ・セコが始めた独裁制を、冷戦を背景に何十年にもわたって支え続けたのだから。

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