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ウクライナ情勢ウクライナ首都キーウで大きな爆発音 黒海旗艦沈没でロシア軍が再攻撃か
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ロシア国防省は14日、同国の黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」が沈没したと発表した。写真は巡洋艦「モスクワ」2013年5月、ウクライナのセバストポリで撮影(2022年 ロイター)
ウクライナの首都キーウ(キエフ)で15日未明、大きな爆発音が鳴り響いた。その他各地でも夜から空爆警報が響き、黒海で旗艦を失ったロシア軍が攻撃を強める可能性にウクライナ住民は身構えている。
ロシア軍は南部と東部に戦力を集中させるため、キーウ周辺から完全撤退したことが今月確認されており、大きな爆発音が聞こえることは少なくなっていた。
一方、ロシア国防省は14日、同国の黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」が沈没したと発表。先に、艦上で火災が発生して弾薬が爆発し、深刻な損傷を被ったと明らかにしていた。ウクライナは同国軍がミサイル攻撃で打撃を与えたと主張している。
ウクライナのゼレンスキー大統領は定例のビデオ演説で、ロシア軍の進行を止め、「ロシア艦船が海底まで沈み得る」ことを示した自国軍に敬意を表した。
爆発音はキーウ以外に南部へルソン、東部ハリコフ、西部イバノフランコフスクでも聞こえた。現地メディアはキーウの一部が停電していると報じた。
現地メディアによると、空爆警報は多くの地域で15日に停止したが、東部ルガンスクと南部ザポロジエで鳴り続けている。
旗艦モスクワが沈没した理由は明確になってないが、ロシア軍には大きな痛手となった。米政府は、ミサイル攻撃を受けたかどうかを結論付ける十分な情報がないと説明した。
バルト海に核配備も
ロシア政府は一方、 スウェーデンとフィンランドが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば、バルト海に核武装船舶や極超音速兵器を配備する可能性があると警告した。
ロシアはウクライナ侵攻によって同国のNATO加盟阻止を狙ったが、フィンランドとスウェーデンにNATO加盟の検討を促す結果となった。
米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は、ロシアがウクライナで核兵器を使用するという脅威は「軽視できない」が、「こうした懸念を裏付けるような実際的な証拠は多く確認していない」と述べた。

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