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LGBTQ夢の王国ディズニーワールドの自治権廃止 米フロリダ州知事、LGBTQめぐり「報復」
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米フロリダ州のデサンティス知事(共和党)は22日、米ウォルト・ディズニーが州内のテーマパーク「ディズニーワールド」を自治区のように運営できる権利を廃止する法案に署名した。写真は2016年6月、オーランドで撮影(2022年 ロイター/Barbara Liston)
米フロリダ州のデサンティス知事(共和党)は22日、米ウォルト・ディズニーが州内のテーマパーク「ディズニーワールド」を自治区のように運営できる権利を廃止する法案に署名した。同社がLGBTQ(性的少数者)を巡る州政府の政策に反対したことを受け、知事が報復した格好となる。
この法律は、1960年代にディズニーワールドをフロリダ州に誘致するために作られたリーディ・クリーク改善地区を廃止するもの。2023年6月に発効する。
改善地区制度により、ディズニーは過去50年にわたり、オレンジ郡とオシオラ郡で消防や水といったサービスを提供し、郡政府のように機能してきた。代わりに税制上の優遇措置を受けられる債券を発行し、施設整備に充てることが可能だった。
ディズニーは、州内の学校教育でLGBTQに関する話題を取り上げることを禁じた新法に反対し、フロリダ州への政治献金を停止する方針を表明。デサンティス氏が特別区の権利廃止を議会に要請し、法案が可決されていた。
デサンティス氏は今後ディズニーの納税額が増えると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
同氏は24年大統領選挙に立候補するとの見方もある。これまで移民や中絶、LGBTQの権利などで保守的な立場を表明しており、今回の対応も保守層へのアピールと受け取れる。
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