アフガンに続きウクライナでも!現地職員を見捨てたアメリカ政府
Ukrainian Staff at U.S. Embassy, Left Behind, Say U.S. Is Backtracking on Promises of Support
「日常的に連絡を取っていれば、現地職員がどんな状況に置かれているかよくわかっているはずだ。家族は引き裂かれ、地下室に避難を余儀なくされ、戦闘に参加する人もいれば、住む場所を失った人もいる。子供たちは学校に行けず、まともな世話もされず、トラウマで心身の健康を害している。この20日間というもの、私たちはみんな夜もおちおち眠れない日々を送っている」
こうした状況下で、欧州の難民になれなどとはよく言えたものだ、と手紙は訴える。「難民としての生活にどれほど多くの困難がつきまとうか、この人はそれすらわかっていない」
また国務省スタッフはキエフの米大使館の再開にも公然と疑問を呈したという。「私たちは全員、ウクライナ軍が敵に勝利して家に帰り、日常を取り戻し、仕事を再開できると信じているのに、(国務省の)スタッフはオンライン会議で『米大使館の仕事が2021年12月のような状態に戻ることは2度とないだろう』と言った。とても辛く、何を考えているのか理解に苦しむ。既にウクライナに見切りをつけているかのようだ」
アメリカの国益に反する
アメリカ外交官職員協会(AFSA)のエリック・ルービン会長によると、国務省はここ数週間にウクライナ人職員に対し経済的な援助を多少増やしたが、十分と言うには程遠いという。AFSAはアメリカの外交官の団体で、国務省から独立した立場で活動している。
「これは倫理観と良識の問題でもある」が、アメリカの国益に関わる問題でもあると、ルービンは言う。「いざというときこそあらゆる手を尽くす姿勢を示せなければ、われわれのために働いてくれる外国人はいなくなるだろう」
これに対し国務省の広報担当は、ウクライナ人職員とは「定期的に」連絡を取り、「この困難な時期に、皆を支えられるよう、法律が許す範囲内であらゆる選択肢を検討している」と述べた。
また「通常業務かテレワークができない職員は、居場所に関わらず、有給の休職扱いにし、必要な場合は給与の前払いなど追加的な支援」を行なっているとも付け加えた。さらに、国務省に対するウクライナ人職員の懸念を共有するため「専用の通信チャンネル」を設置したとも述べた。