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外交リトアニア「台湾」代表機関の名称変更を検討 中国との対立回避をさぐる
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バルト3国の一つであるリトアニア政府は、昨年首都ビリニュスに開設した台湾の代表機関について、中国との対立を回避するため中国語の名称を変更するよう台湾に要請すべきか議論している。ビリニュスの台湾代表機関で20日撮影(2022年 ロイター/Janis Laizans)
バルト3国の一つであるリトアニア政府は、昨年首都ビリニュスに開設した台湾の代表機関について、中国との対立を回避するため中国語の名称を変更するよう台湾に要請すべきか議論している。2人の関係者がロイターに語った。
リトアニアは、台湾の事実上の大使館となる代表機関を昨年11月に開設した。名称も欧州に置く代表機関で初めて「台北」ではなく「台湾」の表記の採用を認めた。
これに対して、台湾を自国領土の一部と主張する中国は猛反発し、リトアニアとの外交関係を格下げするなど、中国とリトアニアの関係は冷え込んでいる。
関係筋によると、リトアニアのランズベルギス外相は先週、ナウセーダ大統領に対して、中国との関係を修復する手段として代表機関の中国語表記を「台湾」から「台湾人」に変更することを提案した。この変更には台湾の同意が必要になる。
リトアニア大統領府はコメントを差し控えている。外務省はコメントの要請に応じていない。
シンクタンク、ビリニュス東欧研究センターの代表、リナス・コヤラ氏は、リトアニアがどんな行為を示したとしても中国の態度を変えることは不可能だと指摘した。
その上で「リトアニア政府はおそらく、代表機関が政治的実体としての台湾を代表しているのではく、リトアニアが文化や経済面での関係構築を望む台湾の人々を代表しているということを強調しようとしている」と説明した。
中国国営メディア「環球時報」は22日に掲載した論説で、リトアニアが中国との関係を修復するには、代表機関の名称変更だけでは不十分だとの見方を伝えた。
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