最新記事

米ロ首脳会談

米ロ首脳会談、トランプ時代との5つの違い

Five Ways Biden-Putin Talks Were Different to Those Between Trump-Putin

2021年12月9日(木)18時29分
ブレンダン・コール

ブルームバーグはこの経済措置について、ロシアの通貨ルーブルや公的債務への制限措置、大手金融機関への制限措置に加えて、国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済システムへのアクセス禁止も含まれる可能性があると報じた。

■ロシアメディアの報道が抑制的

2018年にトランプがヘルシンキでプーチンと首脳会談を行った後、ロシア政府の公式新聞であるロシースカヤ・ガゼータは、会談はプーチンの勝利だったと称賛。「ロシアを孤立させようという西側の試みは失敗した」との見出しをつけて報じた。

だが今回の米ロ首脳会談については、同紙は当時よりも抑えた論調で、会談の長さに焦点を当てた。8日朝の同紙の見出しは、「ロシアとアメリカの大統領の会談は2時間に及んだ」というものだった。一方、有力紙イズベスチヤが米ロ首脳会談の記事につけた見出しは「Tete a nyet」。打ち解けた話を意味する「tete a tete」の一部を、ロシア語で否定を意味する「nyet」に置き換え、両者の緊張関係を表現した。

ロシア政府は、NATOがロシアの国境地帯に侵入してきていると非難し、NATOに対してこれ以上、東方に拡大しないことを保証するよう求めている。

ロシア側の公式発表によれば、プーチンは会談の中でバイデンに対して、緊張激化の責任を「ロシアに押しつけるべきではない」と述べた。またロシアは「ウクライナの領土を侵攻しようという危険な試みを行い、我々との国境近くで軍事力を増強しているのはNATOの方だ」とも主張した。

20250204issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年2月4日号(1月28日発売)は「トランプ革命」特集。大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で、世界はこう変わる


※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独小売売上高指数、12月前月比-1.6% 予想外の

ワールド

トランプ氏の米国版「アイアンドーム」構想、ロシアが

ビジネス

ECB政策金利、春か夏にも中立金利に=フィンランド

ビジネス

ユーロ圏製造業、米関税より中国製品流入を警戒=EC
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 8
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 9
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 10
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中