最新記事

市中感染

大阪の3人のコロナ陽性者、オミクロン株の市中感染に該当=厚労相

2021年12月22日(水)18時05分

大阪の街のどこかでオミクロン株の市中感染が静かに広がっている? Edgard Garrido - REUTERS

後藤茂之厚生労働相は22日、大阪府が同日に公表した新型コロナウイルスオミクロン株への感染事例について、4人のうち3人は海外渡航歴がなく、市中感染に該当するとの認識を示した。国内でオミクロン株の市中感染が確認されたのはこれが初めて。

後藤厚労相はこの3人について「現時点で感染経路が不明で、市中感染に該当する事例と受け止めている」とし、大阪府と国立感染症研究所が連携し、引き続き感染経路の把握に努めていくとした。

また、この3人以外については、感染経路の不明なオミクロン株感染者を確認していないため、市中感染に関して「全国的な面的広がりはない」と判断しているとした。

その上で、1)外国人の入国規制や空港検疫などで厳しい対応を柱にした厳しい水際対策は継続する、2)新たな陽性者全てに対して変異株PCR検査を実施するとともに、全ゲノム検査を実施する、3)オミクロン株の感染者が急拡大した場合にも対応できる医療提供体制を確保できるように都道府県に事務連絡を通達した、4)国民に基本的感染予防策の実施をお願いする──などと述べた。

また、すでに空港検疫などで85人のオミクロン陽性者が確認されており、水際対策は機能しているとの見解を示した。

大阪府の吉村洋文知事は22日午後、大阪府内で4人が新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」に感染していることが判明し、うち3人が市中感染にあたると語った。

吉村知事は新型コロナ対策本部会議で、この3人は家族で海外渡航歴がなく、感染経路は不明と説明。症状は軽症で現在入院しており、濃厚接触者の確認を進めているという。吉村知事は「府内において他の場所でも発生している可能性は十分ある」として、府民に対して市中感染の可能性があるという前提で基本的な感染対策を徹底するよう呼びかけた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン


Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...
 


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米農務長官にロリンズ氏、保守系シンクタンク所長

ワールド

COP29、年3000億ドルの途上国支援で合意 不

ワールド

アングル:またトランプ氏を過小評価、米世論調査の解

ワールド

アングル:南米の環境保護、アマゾンに集中 砂漠や草
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    「何も見えない」...大雨の日に飛行機を着陸させる「…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中