現在の経済混乱は企業が続けてきた「ケチ経営」のツケ、事態はより悪化する
WINTER IS COMING
加速する一方と見受けられるインフレを抑制しようと、各国の中央銀行は景気刺激策として実施してきた資産買い入れのペースを緩め、金利の引き上げに舵を切っている。
FRB(米連邦準備理事会)は年内に量的緩和の縮小を開始し、来年にはゼロ金利を解除する予定だ。イングランド銀行は金利引き上げをためらわないと断言し、ニュージーランド、ノルウェー、パキスタン、ブラジル、チリ、ロシア、東欧や中欧でも利上げの動きが始まっている。
これにはリスクもある。エネルギー危機で脆弱化しているグローバルな経済回復は、金利上昇によって息の根を止められるかもしれない。
近いうちにエネルギー価格の上昇が緩和する可能性は低く、世界各地で経済成長に歯止めがかかることは間違いない。
「大幅な供給拡大は起こらない」と、ラピダン・エネルギーグループのマクナリーは予想する。「2020年代後半に入って新型コロナが収束するなか、起こり得る事態は1つだけ。市場のバランスを取るために物価が急騰する。世界は7年にわたって過少投資を続けたツケを支払う羽目になる」
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