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エネルギー日米英中韓、石油備蓄を放出 消費国か初の協調で価格抑制へ
米ホワイトハウスは、石油価格の抑制に向け、戦略石油備蓄から5000万バレル放出すると表明した。米テキサス州で2016年6月撮影(2021年 ロイター/Richard Carson)
米ホワイトハウスは23日、日本や中国、インド、韓国、英国と協調し、石油価格の抑制に向け、戦略石油備蓄を放出すると発表した。米政府高官によると、主要石油消費国が協調で放出するのは初めて。
米国は5000万バレル放出する。12月中旬から下旬に市場に供給される見込みという。備蓄の放出は貸与と売却の形で実施する。3200万バレル分は今後数カ月にかけ、石油会社に貸与される。1800万バレル分は売却に充てられ、議会がすでに承認している売却を加速する方針とした。
米政府高官は「われわれはパートナー国と協議を続けていく。バイデン大統領は必要に応じ、追加行動を取る用意が整っており、他国と協調して全権を行使する用意がある」と語った。
共同通信など日本のメディアは、日本の国家備蓄の放出はまず数日分になる見通しと伝えている。国家備蓄の余剰分を市場に放出する。
世界3位の石油輸入国インドは、戦略備蓄から500万バレルの石油を放出すると表明した。
韓国は放出量や時期については、米国や他の同盟国との協議後に決定するとした。
米政権は石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」に対し、十分な原油供給量を維持するよう繰り返し求めてきたものの、これまでに追加増産は見送られてきた。OPECプラスは12月2日に会合を開く。
キャピタル・エコノミクスのチーフ・コモディティ・エコノミスト、キャロライン・ベイン氏は「価格引き下げには十分な規模ではなく、OPECプラスが増産ペースを落とすきっかけとなれば逆効果だ」と指摘した。
ユーラシアグループのHenning Gloystein氏は「今回のこうした動きは、主要石油消費国とOPECプラスの間で政治的緊張が高まっていることを示しており、石油価格が今後大幅に変動することを示唆している」と述べた。
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