最新記事

モンテネグロ

中国の魔の手から「欧州の中心」を救え

U.S., EU Risk Losing 'Heart of Europe' to China, Montenegro Warns

2021年11月15日(月)19時00分
デービッド・ブレナン

「中国との協力の必要性は避けがたいことだ。例外なく、ほぼ相手を問わずわれわれは協力しなければならない。協力そして経済協力と、政治志向や価値観について語ることは全く別ものだ。考え方そして価値観において、われわれは政治的に西側だ。100%どころか100万%そうだ」

バイデンはどこにいる?

アメリカもヨーロッパも、もっと多くの行動が必要だ、とラドゥロビッチは言う。「バイデンは外交政策について『アメリカは戻ってきた』と語った。戻ってきたなら、アメリカは投資を増やす必要がある。EUとアメリカがこの地域に関して、再び正しい道に戻ったことを示す強力なメッセージになる」

バイデンは「西バルカン諸国を隅から隅まで知っている」とラドゥロビッチは言い、アメリカがこの地域をより重視し、資金提供をするなら、中国も再考せざるをえない。「これらの第三国は少々遠ざけられるだろう」

「西バルカン諸国に関し、アメリカには超党派の合意があると思う」と彼は付け加え、ドナルド・トランプ前大統領の下で開始された取り組みが続いていると説明した。例えば、セルビアとコソボ間でインフラ、人・財・資本・サービスの自由な移動を保障した「ミニ・シェンゲン協定」締結を呼び掛けたのは、トランプ政権だった。

ラドゥロビッチは、西バルカン諸国が米中対立の新たな「冷戦」に引きずり込まれることは心配していない、と言う。「冷戦は、世界が二極化されていることを意味する。私は今日の世界が二極化しているとは思わない。私たちは異なる問題について異なる意見を持っている。この用語は少し誇張されていると思う」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必死すぎる」「迷走中」
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 8
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 9
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中