最新記事
中国台湾との戦争準備か? 中国商務省の「備蓄」呼びかけで人民がパニック

中国ではコロナ感染が再拡大中(北京のスーパー) THOMAS PETERーREUTERS
<商務省は新たなロックダウンへの備えを呼びかけたものとするが、市民は中台の緊張に敏感になっているようだ>
中国で、戦争の噂と買い占め騒動が巻き起こっている。きっかけは商務省が11月1日、野菜や米、食用油などの生活必需品の備蓄を求める声明を発表したこと。これを受け、台湾との戦争準備ではとの臆測がオンラインで広がった。
中台間の緊張は高まっている。アメリカが台湾への武器売却を決め、台湾付近を飛行する中国軍機が増加。アナリストらは戦争間近とは考えていないが、市民は買い占めに走った。国営メディアの経済日報は、商務省の発表は新たなロックダウン(都市封鎖)への備えを意図したものだと解説して火消しに努めている。
中国共産党は「平和的手段による台湾との再統一」が建前で、この方針は総じて国民に支持されている。
臆測をあおる材料はほかにもある。台湾に近いアモイのある住民は、この8月に市政府が発表した非常用備品推奨リストのスクリーンショットを公開した。戦闘に備えて退役軍人が再招集されているという未確認の報告(軍は否定)も出回っている。

アマゾンに飛びます
2025年2月25日号(2月18日発売)は「ウクライナが停戦する日」特集。プーチンとゼレンスキーがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争は本当に終わるのか
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら