米国防総省、極超音速ミサイル開発企業にコスト低減を呼びかけ
米国防総省のハイディ・シュー次官(研究・開発・技術担当)は12日、極超音速ミサイルの開発総費用を防衛請負企業が1基何千万ドルもの水準から下げることを望むと表明した。写真は超音速ミサイルの概念図。米レイセオン社提供(2021年 レイセオン提供)
米国防総省のハイディ・シュー次官(研究・開発・技術担当)は12日、極超音速ミサイルの開発総費用を防衛請負企業が1基何千万ドルもの水準から下げることを望むと表明した。ワシントンで開かれた合衆国陸軍協会の大会で記者団に語った。
シュー氏は「もっと手頃な値段の極超音速兵器にしていく方法をわれわれは編み出す必要がある」と述べ、費用面の問題に集中できるよう「業界を支援したい」とも語った。諸状況がうまく進めば、国防総省が少なくない数を購入し始めることで「価格のカーブは下がっていく」との期待も示した。
国防総省は極超音速ミサイルの調査研究に2022年度で38億ドルと、前年度の32億ドルより増額した予算を求めている。
同省の極超音速ミサイル開発計画は現在、米ロッキード・マーティンとレイセオン・テクノロジーズが担当。米国が使用している巡航ミサイルは1基500万ドル未満。現在の性能も敵地を深く攻撃することができるが、極超音速ミサイルよりは飛行距離が短く、スピードも大幅に劣るので探知迎撃されやすいとされる。