最新記事

アフガン情勢

アフガニスタン首都のモスクで爆発、複数の民間人が死亡 タリバンを攻撃か

2021年10月4日(月)09時08分
アフガニスタンの首都・カブールにあるモスク周辺

アフガニスタンの首都・カブールにあるモスク周辺で3日、爆発があり、複数の民間人に死傷者が出た。  DW News / YouTube

アフガニスタンの首都・カブールにあるモスク周辺で3日、爆発があり、複数の民間人に死傷者が出た。モスクでは、イスラム主義組織タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官の母親を追悼する行事が行われていたという。追悼式の関係者が明らかにした。

犯行声明は、確認されていない。首都での爆発では8月の駐留米軍撤退完了以降、最も深刻な事態となる。

関係者によると、爆発はモスクの入り口付近で発生した。

負傷者が治療を受けている病院では、タリバンの司令官らが献血している様子が見られた。メディアのアクセスは厳しく制限されている。

爆発から数時間後に現地メディアは、カブールの北側に位置する地域で激しい銃撃戦があったと報じた。住民によると、爆発音と銃声が聞こえたという。ロイターは、誰が関与したかについて確認できていない。

ムジャヒド報道官は爆発が起きたことを確認したが、最近亡くなった母親の追悼式がモスクで行われていたという情報についてはコメントを控えた。

爆発を目撃したというタリバンの兵士は、2人が死亡し、8人が負傷したと語った。爆弾を使った攻撃とみられ、犯人2人のうち1人は死亡、もう1人は拘束されたという。

現地メディアは内務省の発表として8人が死亡、20人が負傷したと伝えている。ただ、タリバン関係者は匿名を条件に最終的な死傷者の数はもっと多いと述べた。

アフガンではタリバンと敵対する過激派組織「イスラム国」(IS)系の現地組織が、これまでのタリバンへの攻撃で犯行声明を出している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・タリバン大攻勢を生んだ3つの理由──9.11以来の大転換を迎えるアフガニスタン
・タリバンが米中の力関係を逆転させる
・<カブール陥落>米大使館の屋上からヘリで脱出する「サイゴン陥落」再び


DW News / YouTube


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は反落、一時700円超安 前日の上げ

ワールド

トルコのロシア産ウラル原油輸入、3月は過去最高=L

ワールド

中国石炭価格は底入れ、今年は昨年高値更新へ=業界団

ワールド

カナダLNGエナジー、ベネズエラで炭化水素開発契約
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中