最新記事

中国

岸田総裁誕生に対する中国の反応──3Aを分析

2021年10月1日(金)12時02分
遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)
岸田文雄

2021自民党新総裁に選出された岸田文雄氏 Du Xiaoyi/REUTERS


岸田総裁誕生に中国のメディアは大賑わい。中国共産党系の「環球網」は1日で10本近くも発信し、中央テレビ局CCTVも特集を組んだ。中には「岸田の背後には3Aがいる」という報道さえある。

環球網1日10本ほど発信、CCTVは特集番組

中国共産党機関紙「人民日報」傘下の環球時報電子版の「環境網」は、日本で岸田文雄氏の当選が決まるとすぐ、第一報を出した。それをじっくり読む間もなく、すぐさま第二報、第三報・・・と続いたので、先ずはその時間と見出しだけでもご紹介したい。

第一報:09-29 14:19 <「反中こそが最優先」と言った岸田文雄が日本の新首相に就任、専門家:政権発足後、必ずしも極右路線を取るとは限らない>

第二報:09-29 15:23 <岸田文雄が自民党新総裁に選出され、第100代内閣総理大臣に就任する、中国の反応>

第三報:09-29 15:39 <岸田文雄の当選挨拶にライバルの高市早苗が"サプライズ"登場、米メディア:安倍は岸田政権に影響を与えるだろう>

第四報:09-29 15:40 <岸田文雄って誰? 日本の首相となった後、「安倍の呪い」から逃れることができるのか否かがメディアの焦点>

第五報:09-29 17:13 <岸田文雄が自民党総裁に当選、韓国の青瓦台:日本新内閣と継続的に協力し、韓日関係を発展させたい>

第六報:09-29 17:34 <速報!岸田文雄、自民党総裁に当選後発言:3名の候補者が能力を発揮できるよう考慮する>

第七報:09-29 19:28 <岸田文雄、首相就任後に日本をさらなる対中強硬強化に変えていくことができるか?>

第八報:09-30 03:43 <低姿勢の"ハト派"岸田文雄が逆襲し日本の新首相に、日本メディア:対中政策とバランス外交が最大の課題>

第九報:09-30 03:44 <低姿勢の"ハト派"岸田文雄が逆襲し日本の新首相に、学者:"菅義偉過渡期政権の復刻版"である可能性が極めて大きい>

このコラムを書いている間にも、時々刻々増えているだろうが、今般、環球網に関して取り上げるのは一応ここまでとしておきたい。

中国の党および政府側メディアはほかにも新華社通信の電子版「新華網」が9月29日18:44:17に<岸田が新総裁に当選 執政は前途多難(課題多し)>という見出しで報道し、9月29日22:56:49には<日本自民党新総裁、団結して多くの課題に対応したいと述べた>と報道した。

また中央テレビ局CCTV新聞(文字版)は速報として9月29日 17:47に新総裁当選後の記者会見を報道し、9月30日のお昼のニュースでは、12:27~12:37の間、10分間にわたる特番を組んだ。

中国は、なぜ日本の一政党の総裁選にここまで注目するのか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必死すぎる」「迷走中」
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 8
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 9
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 10
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中