31日から温暖化対策のCOP26開催 紛糾必至の争点まとめ
富裕国が年間1000億ドルという支援目標を達成していないということは、気候変動の協議における信頼関係を壊しかねないと専門家たちは語る。さらに、2025年以降に向けた新たな財政支援目標も策定していく必要がある。
損失の補償
各国政府は開発途上国が被る気候変動の影響に対処することに合意したが、貧困国の多くが議論の主題としている法的責任や補償について、詳細は何も決まっていない。
気候変動に対して脆弱な諸国への技術支援を実現するためのプラットフォームは2019年に発足したが、開発途上国は、財政支援を含めたより強固なメカニズムを求めている。
化石燃料
英国で開催されるCOP26で議長を務めるアロック・シャルマ氏は、COP26を機に石炭火力発電を過去のものにしたいと語った。
国連は、OECD加盟国に対して2030年までに石炭の利用を段階的に廃止するよう呼びかけているが、このスケジュールについて主要20カ国・地域(G20)の環境担当相の間では合意が得られていない。
第6条問題
パリ協定第6条は、カーボンマーケット(炭素市場)の役割に関するものだが、協定が採択された後もまだ決着がついていない。この件についての進捗は、前回2019年のCOP25の協議で頓挫してしまった。
第6条は、排出量削減の「二重計上」を避けるため「強固な計算方法」の導入を求めている。また同条は、低炭素プロジェクトによる排出量削減で得られた「カーボンクレジット」取引の中心となる国連主体のメカニズムの確立も掲げている。
Nina Chestney(翻訳:エァクレーレン)
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