韓国の技術革新力が世界5位に──K ポップの活躍も要因。日本の順位は?
K-Pop Music Helps Put South Korea on United Nations' Innovation List
Kポップの超人気グループBTSも躍進に貢献(写真は国連議場でスピーチするBTS) John Angelillo/ REUTERS
<Kポップと技術革新力は一見無関係そうだが、BTSの創造性や発信力を思うとなんとなく納得?>
国連の専門機関である世界知的所有権機関(WIPO)は9月20日、各国の技術革新の能力を示す2021年版のグローバル革新指数ランキングを発表。Kポップなどを通じて創造性が高まったなどとして、韓国が過去最高の5位に入った(日本は13位)。AP通信が報じた。
WIPOは、2020年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が発生したものの、研究開発などの革新は活発に行われたと指摘。同指数ランキングでは、世界の132カ国・地域を対象に評価を行い、首位はスイス。その後にスウェーデン、アメリカ、イギリスが続き、韓国は過去最高の5位に入った。
Kポップの人気は国際的にも高まっている。5月にはマクドナルドが、Kポップの超人気グループ「BTS(防弾少年団)」との限定コラボメニュー「BTSミール」を販売。同メニューは6月下旬までに50カ国で販売され、好評を博した。
以下にAP通信の報道を引用する。
コロナで技術革新が進んだ面も
2020年は、運送業や観光業などパンデミックで打撃を受けた産業が支出を控えた一方で、テクノロジーや製薬、バイオテクノロジーの分野では活発に投資が行われた。
国際的な特許・商標など知的財産の調整や承認を支援するWIPOはまた、全体として「革新状況」の変化のペースが遅すぎると警告。パンデミックの収束後に国際社会が復興していくなかで、より幅広い国が革新の恩恵を受けられるようにする必要があると指摘した。
最新の革新指数ランキングでは例年に続いてアジア、ヨーロッパと北米が上位を独占しており、中国とフランスが前年からやや順位を上げた。
WIPOのダレン・タン事務局長は、「革新には、我々が予想していた以上の回復力がある」と述べ、「新型コロナウイルスは複数の産業に悪影響をもたらした一方で、別の複数の産業を促進した」と指摘。製薬やバイオテクノロジーのセクターに加えて、通信、ハードウェア、ソフトウェア、ICT(情報通信技術)のセクターが好調だったのは「意外なことではない」と語った。
グローバル革新指数ランキングは、132カ国・地域を対象に革新の度合いを評価して作成される。2019年には、研究開発などの革新への投資が前年比で8.5%増えて、史上最高額を記録した。