自己責任同意書:五輪選手は手術台への階段を上るのか
コロナで選手が死んでも自己責任、とするIOCのバッハ会長 Kazuhiro Nogi/REUTERS
米Yahoo!Sportsが、東京五輪に出場する選手に「コロナ感染で死んでも自己責任です」ということを誓わせる「リスク同意書」をIOCが求めていると報じ衝撃が走った。中国のネットでも商業主義だという非難が上がっている。
米「Yahoo!Sports」が東京五輪「リスク同意書」を入手
5月29日、米「Yahoo!Sports」のヘンリー・ブッシュネル記者が"Olympians must sign waiver assuming COVID-19 risk to compete in Tokyo Games"という記事を発表した。このタイトルの直訳は「オリンピック選手が東京大会に出場するためには、COVID-19(コロナ)のリスクを想定した(権利)放棄書に署名しなければならない」となるが、意味は「オリンピック選手が、もし東京大会に参加したいと思うなら、まずはコロナ感染あるいはコロナによって死亡するようなことがあったとしても、それは自己責任であることを誓う同意書にサインしなければならない」ということになる。この「権利放棄書」は言うならば「命の(責任を問う)権利放棄書」に等しい。
なぜなら、同意書には以下のような文言があるからだ。
―― I agree that I participate in the Games at my own risk and own responsibility, including any impact on my participation to and/or performance in the Games, serious bodily injury or even death raised by the potential exposure to health hazards such the transmission of COVID-19 and other infectious disease or extreme heat conditions while attending the Games."
(私は、「本大会の競技に参加することによって受ける影響、COVID-19やその他の感染症の伝染などの健康上の危険にさらされる可能性や、本大会参加中の猛暑などによって引き起こされる重篤な身体的傷害、さらには死亡をさえ含め、自分自身のリスクと責任において本大会に参加すること」に同意します。)