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インドのコロナ取材、欧米メディアの非常識...病室に押しかけ火葬を蹂躙

The Lurid Orientalism

2021年5月13日(木)20時02分
ブラマ・チェラニ(インド政策研究センター教授)

だが、程度の差こそあれ、全体的なパターンは明白だ。欧米メディアがよその悲劇を報じるときは、国内では許されない文化的ステレオタイプが投影され、報道対象のプライバシーと尊厳は踏みにじられることが多い。

この二重基準がもたらす影響は深刻だ。欧米メディアの報道は、国際的論点を形成し、国際世論を左右する。例えば、エボラ出血熱の流行は主に西アフリカの3カ国で起こった惨禍だが、欧米メディアの報道の影響によって、アフリカ全体の出来事と誤解されてしまった。

ジャーナリストの仕事は情報を提供することであって、遠くの地で起こっている悲劇に土足で踏み込んだり、やじ馬的な報道をしたり、人々の苦しみを視聴率稼ぎに利用することではない。

新型コロナウイルスの危険な変異株が急速に広がるなか、より責任ある、そしてより思いやりのある報道が緊急に必要とされている。

©Project Syndicate

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