習近平はなぜ米主催の気候変動サミットに出席したのか?
概ね以上かと思われるが、一方で中国は脱炭素社会に向けて電気自動車やそれに必要な電池の開発などに集中的に力を注ぎ、世界の最先端を行こうとしている。そのために必要なレアアースなどの原材料は圧倒的比率で中国が握っている。
新しい産業構造に向けて、「中国に制裁を加えようと思う勇気があるなら加えてみろ」という構えだ。今後はこの点に注目していく必要があるだろう。
なお、中国ではバイデン政権の対中強硬策は来年の大統領中間選挙のための演出でしかないという見方が多いことにも注意を払っておいた方がいいかもしれない。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
[執筆者]遠藤 誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』(ビジネス社、3月22日出版)、『ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元』、『激突!遠藤vs田原 日中と習近平国賓』、『米中貿易戦争の裏側 東アジアの地殻変動を読み解く』,『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら