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感染症対策アストラゼネカ、年内に南ア変異株対応コロナワクチン用意も
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英製薬大手・アストラゼネカの責任者は4月18日、同社が南アフリカで最初に特定された新型コロナウイルス変異株に対応するために改良したコロナワクチンを年内に用意できる可能性があるとの認識を示した(2021年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
英製薬大手・アストラゼネカの責任者は、同社が南アフリカで最初に特定された新型コロナウイルス変異株に対応するために改良したコロナワクチンを年内に用意できる可能性があるとの認識を示した。
アストラゼネカのオーストリア担当マネジャー、サラ・ウォルターズ氏のインタビュー記事が、18日付のオーストリア紙クリアに掲載された。
同氏はインタビューで、より感染力の強い南ア型変異株に対する既存のアストラ製ワクチンの効果が低いことを示す研究結果は、これまでのところ「結論を導くには少な過ぎる」と指摘。「アストラゼネカとオックスフォード大学は南ア型変異株に対応するようコロナワクチンの改良に着手しており、年内に用意できる見通しだ」と語った。
また、年内に欧州連合(EU)向けに3億回分のアストラ製コロナワクチンを供給する契約の履行に自信を示した。
インタビューでは、アストラ製ワクチンの安全性を巡り調査が行われている点について、直接の言及はなかった。
EUの医薬品当局が今月、アストラ製コロナワクチンとまれな血栓症の発症が関連している可能性があると指摘したことを受け、デンマークは同社ワクチンの使用を中止、使用に年齢制限を設定する国も相次いでいる。
オーストリアで数千人がアストラ製ワクチンの接種をキャンセルしたことについて、同社のウォルターズ氏は、医師がワクチン接種の恩恵とリスクを人々に十分説明できるようにワクチンの有効性と安全性に関する情報を提供し続けることが会社の方針だと語った。
英国とEUの医薬品当局は、コロナワクチン接種の恩恵はまれな血栓症発症のリスクをなお上回るとの認識を示している。
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