日本や韓国はアジアじゃない? アジアの「異質さ」が差別との闘いを難しくしている
Just Who Is “Asian” ?
認めたくない人もいるだろうが、東アジアや東南アジアの人が有色人種であるのはまぎれもない事実だ。どう見たって白ではない。では私たちは何色なのか。
黄色と名乗ればいいのだろうが、英語で誰かをイエローと呼べば、いや応なく人種差別のにおいがする。「イエロー・ペリル(黄禍論〔アジア人脅威論〕」の過去があるからだ。しかしツイッター時代の今は、面倒な議論も簡潔な一語で言い切らねばならない。
「龍的伝人」という中国語の歌がある。1978年に発表され、今も歌い継がれているヒット曲。そこに、こんな詞がある。「黒い目、黒い髪、黄色い肌、われら永遠に龍の末裔」。そう、少なくとも中国では、黄色は誇らしい色なのだ。
単純な答えはなさそうだ。しかし白でも黒でも茶でもないとしたら私たちは何色なのか。その答えがないから、東アジアの人たちは今の人種問題の議論に加わりにくい。
言葉は重い。だが言葉を欠くことも重い。アメリカもイギリスも、東アジア人に対する人種差別を指す言葉を持ち合わせていない。だから問題に対処する施策もない。
「アジア系」の一言でくくれないほど私たちの経験が異質なのは事実であり、むしろ喜ばしいことだ。その異質さを認めた上で連帯すること。本気で白人至上主義と戦うには、それが必要だ。
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