最新記事

個人情報

ピザの注文から出願大学まで、フェイスブックが僕について集めていた全情報

Facebook Breach Victim Shares Video of FB Following Him 'All Over' Internet

2021年4月13日(火)18時19分
ローレン・ギエラ

フェイスブックによれば、「フェイスブック外でのアクティビティ」とは、アプリの使用やウェブサイトの訪問など、ユーザーが企業に接触しば場合、それらの企業からフェイスブックに提供されるアクティビティの概要。ユーザーがフェイスブックのアカウントを使ってログインしたウェブサイトやアプリの記録などが含まれる。

フェイスブックのウェブサイトによれば、企業がこれらの情報を同社と共有するのは、その企業の商品やサービスに興味のありそうなユーザーに広告を表示してもらうためだ。

クレシは、フェイスブックは自分が「いつドミノ・ピザのアプリでピザを注文したか」や「フォーダム大学に願書を提出したこと」などの情報も把握していることを知った。

クレシはできればフェイスブックを退会したいと考えているが、パンデミックのなかで大学生活を送る身としては、フェイスブックを使わざるを得ないのが現実だ。大学のクラブ活動、さまざまなアクティビティやイベントの多くがフェイスブック上で行われているからだ。

クレシは自分のツイートが、テック界の最新事情を定期的にチェックしていない人々に情報を提供し、なんらかの変化につながることを期待する。

「僕の投稿が人々に、自分たちがフェイスブックの外にいる時にどのような情報を収集されているかを示す役に立つことを願う」と彼は言う。「だが結局のところ、問題はユーザーの個人情報を商品にして、プライバシー保護よりも収益を重視するフェイスブックのビジネスモデルにある」

不安な人はデータ漏えい確認サイトへ

ビジネス・インサイダー誌は4月3日、フェイスブックのユーザー5億3300万人分の個人情報がネット上のハッキング・フォーラムに投稿され、悪用されかねない状態にあったと報じた。データには電話番号やメールアドレス、フルネームや誕生日、住所などの情報が含まれていた(そのなかにはザッカーバーグCEOの電話番号もあった)。

フェイスブックの広報担当者は、このデータ流出は2019年に起きたもので、既に対処が行われていると説明。また同社は、フェイスブック外のアクティビティの管理は2019年のデータ流出問題とは関連がないとも説明し、ユーザーは「Have I Been Pwned」のウェブサイトを使って、自分の電話番号やメールアドレスが流出データに含まれているかどうかを調べることができると述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国副首相が米財務長官と会談、対中関税に懸念 対話

ビジネス

アングル:債券市場に安心感、QT減速観測と財務長官

ビジネス

米中古住宅販売、1月は4.9%減の408万戸 4カ

ワールド

米・ウクライナ、鉱物協定巡り協議継続か 米高官は署
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 5
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中