コロナ禍で7割が体重増 平均18キロ重く......米調査
米心理学会も、コロナ禍の不安定な精神状態が体重に影響していると見る。パンデミック中にもっと積極的に精神的なサポートを受けるべきだったかと質問したところ、はいと答えた人の割合が若年層で顕著だった。18歳から42歳までの成年Z世代とミレニアル世代では8割近くが該当したのに対し、それ以降の世代では5割から2割程度にまで減少している。体重増が深刻な世代と重なっていることから同協会は、パンデミックによる心理的ストレスが体重に影響したと見ている。
回復のコツ、気負わずマイペースで
米NBCベイエリア局は、サンフランシスコの心臓医であるグレゴリー・マーカス医学博士にインタビューを行っている。博士はロックダウン中の体重変化をテーマにした論文を共同執筆し、比較的肥満の少ない白人を中心としたグループでも月に1キロ近いペースで増加が見られたことを突き止めた。
Adults Gain 1.5 Pounds Per Month During Pandemic: UCSF Study
体型の回復方法について博士は「何もしないよりは何かする方がいい」と語り、気負わず始められることから手をつけるようアドバイスする。たった5分のウォーキングでも、何もしないよりはよほど良い。毎日20分から30分のウォーキングやサイクリングなどができればさらに理想的だという。心拍数を適度に上げる運動を自分のペースで初め、毎日運動しなければ物足りないと感じるところまでモチベーションを高められればさらに良い、と博士はアドバイスする。
CNNでも同様に、30分ほどの早足でのウォーキングを推奨しており、代謝が促進されカロリー消費を促すとしている。食事については飛ばさずに少量ずつを毎食摂り、間食をしたい場合は時間を固定してしまうことが肝心だという。毎食85グラムほどのタンパク質をメニューに取り入れるとなお良いようだ。
パンデミック中の体重変動は避けられないとはいえ、1年間に積み重なった数字は改めてアメリカにショックを与えている。ウイルスとの闘いと並行し、基礎体力回復への試みが必要とされている。