コロナ禍で7割が体重増 平均18キロ重く......米調査
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<自粛生活中の体重コントロールはよくある悩みだが、予想を上回る深刻な実態が米調査により明らかになった>
コロナ禍で少しふっくらしたという話はよく聞くものだが、アメリカでの状況は一段と深刻になってきている。米心理学会の調査により、25歳から42歳までのミレニアル世代において、約7割の人々の体重が増加していたことが明らかになった。
調査はアメリカに住む18歳以上の3013名を対象に、オンラインの質問形式で実施された。体重変化が最も深刻だったミレニアル世代では、パンデミック以前と比べて意図せず体重が増加したと回答した人の割合が7割に上った。増加した人々についてどれだけ変化したかを調べたところ、パンデミックが始まった1年前と比べ、平均で約18.6キロ増という結果が得られた。
肥満問題を研究するアンジェラ・フィッチ医学博士は米CBSに対し、この結果は「衝撃的だ」と語る。同時に、過酷な1年間だったことを考えればあり得る話だとも述べ、状況について一定の理解を示した。
ミレニアル世代に次いで増加量が多かったのは、18歳から24歳の成年Z世代であった。体重が増えた人々の平均増加量は、約12.7キロとなっている。米CBSニューヨーク支局は本調査結果を伝えるニュースのなかで、「フレッシュマン15」という言い回しを引き合いに出している。パンデミック以前からアメリカの大学では、入学後の1年間で15ポンド(約6.8キログラム)ほど体重が増えがちだと一般に言われてきた。若者の成長は健康の証でもあるが、そのペースはコロナ禍で1.8倍超になったことになる。
Health Experts Offer Advice For Individuals Experiencing Weight Gain During Pandemic全世代に目を向けると、パンデミック中も体重の維持に成功している人は約4割存在する。一方、予期せず体重が減少した人が約2割おり、増加した人は4割を占めた。
運動減とストレスが災いか
急速に進行した肥満化だが、その背景にはパンデミックによる物理的・精神的変化がある。アメリカでは昨年3月の第1波を受け、全50州のうち45の州が順次ロックダウンに入った。これまでの調査により、ロックダウン期間中は市民の1日あたりの平均移動歩数が減少したことが確認されている。このように物理的な運動量が減ったことが原因のひとつと見られる。
さらに、ロックダウンの解除以降も米国民のストレスは続いており、これを紛らわすための過食と不摂生も影響している。CBSニューヨークのキャスターは「食生活、水分補給、睡眠、エクササイズ。これらは後回しにされてきましたが、ご存知通りいま、私たちの健康にインパクトを与えています」と指摘する。番組のインタビューを受けた街角のドライバーは、 コロナで体重が増加した原因として、ストレスの蓄積による過食などを挙げた。