メーガン妃のまことしやかな被害者談に惑わされるな
Misleading and Manipulative
それでもウィンフリーの前では被害者の仮面をかぶり、アメリカ政府の同情を買うことにも成功したようだ。しかし発言の多くは不正確で、大いに疑わしい。交際が深まるまで「夫のことをネット検索したことはない」などという言葉を、誰が信じるものか。
ウィンザー城での挙式の3日前に、実はカンタベリー大主教と夫妻だけで式を終えていたという話も、にわかには信じ難い。そもそも英国教会の規則では、式には少なくとも2名の証人の列席が必要とされている。
さらに、息子のアーチーに王子の称号が認められないことについて、「王族に初めて加わる有色人種の子に、ほかの孫たちと同じ称号を与えないとは......」うんぬんと当てこすった。ご冗談を。アーチーに王子を名乗る生得権はない。長男ウィリアムの子はHRH(殿下・妃殿下)の称号を持つ王子や王女だが、次男ヘンリーの子アーチーは違う。HRHを名乗れるのは王位継承の直系に生まれた王族のみとする1917年の明文規定は今も生きている。
そして王族の人種差別を非難したメーガンの発言。これは大問題だ。英連邦には23億の民が属するが、その多くはアジアやアフリカの人々だ。その頂点に立つ女王陛下が身内の人種差別を許すものか。
メーガンの話は、少なく見積もっても疑わしい。彼女の名演技や利己的な夫に、たぶらかされることなかれ。
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら