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仮想通貨インド政府、仮想通貨の取引・所持など禁止する法律提案へ
インド政府が、暗号資産(仮想通貨)を禁止する法案を提案する方針であることが分かった。政府高官がロイターに明らかにした。写真は暗号資産のイメージ。2018年2月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)
インド政府が、暗号資産(仮想通貨)を禁止する法案を提案する方針であることが分かった。取引だけでなく、同国内で保有することも禁じる。政府高官がロイターに明らかにした。
法案は、暗号資産の保有、発行、マイニング(採掘)、取引、送金を犯罪行為と見なす内容。暗号資産の保有者には6カ月以内に売却する義務が生じ、従わなければ罰則が科せられる。
法案が成立すれば、インドは主要経済国として初めて暗号資産の保有を禁止することになる。中国はマイニングと取引を禁止しているが、保有は禁じていない。
インド財務省はこれまでのところコメント要請に応じていない。
世界最大の暗号資産であるビットコインは13日に6万ドルを突破し、過去最高値を更新。米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)など著名人による支持表明が相次ぐ中、年初から価値はほぼ2倍に跳ね上がっている。
インド国内の暗号資産の売買高は、政府が禁止の可能性を警告してきたにもかかわらず急増しており、業界推定によると、現在は投資家800万人が1000億ルピー(14億ドル)分の暗号資産を保有している。公式なデータはない。
地元の暗号資産取引業者「Bitbns」のCEOによると、同社の利用者登録数と資金流入額は1年前の30倍まで増えたという。最も古い取引所の1つである「ウノコイン」は1─2月に利用者が2万人増えた。
一方、政府の委員会は2019年に暗号資産のマイニングや発行、保有、売却などに最長10年の禁錮刑を科すことを提言。前出の政府高官は、新たな法案に禁錮刑や罰金が盛り込まれているかどうかについてコメントを控え、最終段階の協議が進められていると述べるにとどめた。
インドの最高裁判所は2020年3月にインド準備銀行(中央銀行)が18年に出した金融機関に暗号資産の取り扱いを禁じる通達を無効にする判断を示しており、これを契機に国内の取引が増えた。同裁は政府に対し、この問題で法律を策定するよう命じた。
中銀のダス総裁は先月、暗号資産について、金融の安定性にリスクをもたらす可能性があるとして、中銀は「深く懸念している」と語った。一方で、中銀は独自のデジタル通貨発行に向けて作業を進めており、同高官によると、新たな法案も中銀の動きを後押しする見通し。
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