香港の民主化「夢」についえるか 中国全人代で選挙見直し提案
選挙制度が見直されれば反中派は万年少数派になる可能性が高い。一部の親中政治家さえも、中国1党独裁体制への動きが新たな「愛国者」派を作り出すことになるとみる。
中国は世界の超大国として台頭しようとしており、今や、西側諸国からの批判や制裁措置にもかかわらず、権限や資源を行使して独裁的統治を拡張しようとしている。
香港で返還前に施行されていた英コモンロー(慣習法)体系を維持した基本法こそが、中国による独裁的な香港支配強化に対抗する最後のとりでだったとの見解もある。
3月第1週に開かれた民主派の公判では、50人超が被告席にすし詰めになった。何人かは終身刑に直面している。昨年6月に中国全人代の常務委員会が直接制定した国安法に基づき、国家政権転覆を共謀した罪に問われている。
ベテラン活動家の梁国雄氏と元法学教授の戴耀廷氏は、審理が同時開催された2つの法廷の間を何度も行き来しなければならなかった。長時間のマラソン審議で体調を崩し、病院に運ばれた被告もいた。国安法は保釈請求の弁護を被告側に負わせており、これも基本法の伝統を覆すものだと批判されている。香港が97年に返還された際に確約された「一国二制度」は、生活や自由、そして独立した法体系を保障するものだった。
香港民主主義の父と称される李柱銘氏(82)は2014年の米ニューヨーク・タイムズ紙への論説寄稿で、普通選挙こそが鄧氏の一国二制度を順守し、鄧氏の未来設計図を、ほごにされた約束の文言になり下がらせないための唯一の方法だとしていた。現在の中国政府の動きは、一国二制度からの最後の決別になるのかもしれない。
西側の外交高官はロイターに「この動きはやり過ぎだ」と語った。「支配力を取り戻そうとするあまり中国政府が行き過ぎて、(中国にとっての香港という)黄金の卵を生むガチョウの息の根を止めてしてしまいかねない」という。
(James Pomfret記者)

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