米中首脳電話会談を読み解く――なぜ「とっておきの」春節大晦日に?
以上、中国としては、バイデンが大統領就任当初、国際社会に戻り同盟国や友好国とともに対中強硬策を進めていくという趣旨のことを表明していたので非常に警戒していたのだが、2月8日付けコラム<バイデン政権の本音か? 米中電話会談、「一つの中国」原則に関する米中発表の食い違い>でも書いたように、「ブリンケン&楊潔チ」と「バイデン&習近平」という、「古くからのお友達ペア」の「仲良しぶり」は、バイデン政権になっても「会話の上では」消えていないようだ。
実際の行動で、「勇猛果敢」なところを、ぜひ見せて欲しいと望む。
そうでないと習近平はトランプ政権でもバイデン政権でも「おいしいところ」を頂くことになろう。警戒したい。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
[執筆者]遠藤 誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『激突!遠藤vs田原 日中と習近平国賓』(遠藤誉・田原総一朗、実業之日本社)、『米中貿易戦争の裏側 東アジアの地殻変動を読み解く』、『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』、『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。