最新記事

感染症対策

日本でコロナワクチン接種始まる まずは医療従事者4万人

2021年2月17日(水)11時57分

2月17日朝、新型コロナウイルスのワクチン接種が日本で始まった。写真は国立病院機構東京医療センターで行われたワクチン接種のようす。代表撮影(2021年 ロイター)

新型コロナウイルスのワクチン接種が17日朝、日本で始まった。まずは国立病院機構など、100医療機関の4万人の医療従事者を対象に接種する。厚生労働省は国内の医療従事者を370万人と試算。65歳以上の高齢者向けは4月に始める。

全国に先駆けて接種が行われたのは、東京目黒区にある国立病院機構東京医療センター。対象は同病院の勤務者や業務委託者で、医師が当日の健康状態などを聞いた上で接種を進めた。

接種を受けた女性看護師の1人は「痛みも腫れもない」とした上で、「海外でも(コロナの)死亡率や発症リスクが減少しているということなので、日本の今の現状がワクチン接種で変わればと思っている」と語った。

病院側は副反応が出た場合に備え、ストレッチャーや酸素ボンベなどを会場に用意した。

先行して接種する4万人の医療従事者のうち、2万人は継続的に観察日誌をつけワクチンの安全性を調査する。2回目の接種は3月10日以降という。

厚労省は、全国に370万人の医療従事者がいると推定している。高齢者向けは4月から始め、16日に会見した河野太郎行革担当相は「2カ月と3週間(で終えること)を目標としている」語った。それ以外の人たちの接種が可能になる時期については明示しなかった。

日本は主要国の中でワクチンの接種開始が遅れていた。政府は米ファイザー、英アストラゼネカ、米モデルナの3社から供給を受ける予定。うち国内で承認が下りたのはファイザーのみ。先週、欧州連合(EU)から同社製ワクチンの第1便が到着し、14日に正式承認した。

*写真を差し替えました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



20250114issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年1月14日号(1月7日発売)は「中国の宇宙軍拡」特集。軍事・民間で宇宙支配を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

24年平均気温、産業革命以前から初の1.5度超上昇

ワールド

米、対ロシア制裁を大幅強化 エネルギー部門標的

ワールド

グリーンランド独立希望尊重を、トランプ氏とは話して

ビジネス

米シティ、25年も世界的株高継続と予想 1株当たり
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国の宇宙軍拡
特集:中国の宇宙軍拡
2025年1月14日号(1/ 7発売)

軍事・民間で宇宙覇権を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も阻まれ「弾除け」たちの不満が爆発か
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 3
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくないんです
  • 4
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 5
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 6
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 7
    悲報:宇宙飛行士は老化が早い
  • 8
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    プーチンはシリア政権崩壊前からアサドの電話に出な…
  • 1
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 2
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵の遺族を待つ運命とは? 手当を受け取るには「秘密保持」が絶対
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 4
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 5
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 6
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 7
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 8
    仮想通貨が「人類の繁栄と自由のカギ」だというペテ…
  • 9
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 10
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中