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2020米大統領選米選挙人投票でバイデンが過半数獲得「民主主義の勝利」
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米国の次期大統領を正式に選出する手続きである選挙人投票が、州ごとに実施され、民主党のバイデン前副大統領(写真)が当選に必要な過半数を確保した。デラウェア州ウィルミントンで11月撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)
米国の次期大統領を正式に選出する手続きである選挙人投票が14日、州ごとに実施され、民主党のバイデン前副大統領が当選に必要な過半数を確保した。
バイデン氏は同日夜に演説し、トランプ大統領の時代から「ページをめくる」よう国民に訴えた。
選挙人投票は通常なら形式的な手続きだが、今回はトランプ氏が11月3日の大統領選での大規模な不正を根拠なく主張したことで異例の注目を集めた。
一部のトランプ氏支持者は抗議デモを呼び掛け、当局者は暴力行為の可能性に懸念を示していたが、選挙人投票は目立った混乱なく円滑に行われた。
バイデン氏はカリフォルニア州の選挙人55人全員の票を得たことで、当選に必要な270人を上回った。11月の選挙でバイデン氏は306人の選挙人、トランプ氏は232人を獲得した。
バイデン氏は演説で「民主主義の炎はこの国ではるか昔に灯された。(新型コロナウイルスの)パンデミック(世界的大流行)や権力乱用もこの炎を消すことはできないことが分かった」とし、「米国の魂のための闘いで民主主義が勝利した」と述べた。
トランプ氏は、選挙結果に異議を唱える法廷闘争も不調となる中、この日の選挙人投票の結果を来年1月6日の特別会議で承認しないよう議会を説得することにわずかな望みをかけるが、失敗に終わるのがほぼ確実とみられる。
連邦法では、連邦議会の議員は1月6日の会議で特定の州の選挙人数に異議を唱えることができる。その場合、上院、下院がそれぞれ審議を行い、採決で過半数の支持を得る必要がある。
民主党が過半数を握る下院はそうした異論を退けることが確実視される。共和党の有力上院議員も14日、結果を覆す案に否定的な考えを示した。
トランプ氏は11月下旬、選挙人の投票でバイデン氏の勝利が確定すればホワイトハウスを去ると述べたが、その後も敗北を認める姿勢はほとんど見せていない。
14日もツイッターに「大規模な不正投票を発見した激戦州は、厳重に処罰すべき罪を犯さずに票を完全かつ正確なものとして合法的に認定することはできない」などと書き込み、根拠を示さずに不正の主張を繰り返した。
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