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中台関係台湾総統「専制的な勢力から日々脅威」
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12月8日、台湾の蔡英文総統(写真)は、台北で開催された安全保障フォーラムで、軍事拠点化が一段と進む南シナ海などに言及し、台湾は「専制的な勢力」による軍事的脅威に日々直面していると述べた。写真は台湾の高雄で11月撮影(2020年 ロイター/Ann Wang)
台湾の蔡英文総統は8日、台北で開催された安全保障フォーラムで、軍事拠点化が一段と進む南シナ海などに言及し、台湾は「専制的な勢力」による軍事的脅威に日々直面していると述べた。
蔡氏は「専制的な勢力が、既存のルールに基づく秩序を着実に侵害しようとしている。台湾はそうした軍事的脅威を日々受けている」と述べた。
トランプ米政権は、台湾に武器を売却するなどして台湾寄りの姿勢を強めてきた。
台湾国防部は、米政府の直近の武器売却は、台湾の防衛力強化を支える米国の姿勢が変わらないことを示していると指摘。「台湾と米国は、台湾海峡の平和と安定の維持に向け、安全保障上のパートナーシップを今後も強化していく」と強調した。
台湾当局は、バイデン政権に移行しても米国が台湾を支援する姿勢を弱めることはないと訴え、市民に安心感を広めようとしている。
このフォーラムでは、オバマ政権時の東アジア・太平洋担当の国務次官補で、バイデン氏の顧問も務めたカート・キャンベル氏も登壇した。
同氏は、台湾との強固な関係を維持することの深い戦略的意義と利益を理解している多くの人が党を超えて存在すると述べた。
中国外務省は、米国による台湾への武器売却を非難。米国に対し台湾への武器売却を中止するよう求めた。
同省は「必要な対抗措置」を講じると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
同省の華春瑩報道官は、台湾が米国に謝意を示したことについて「米国が本当に(台湾を)助けているのか、それとも打撃を与えているのか、見分けられることを期待する」と述べた。
*内容を追加しました。
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