東京都、10日の新型コロナ新規感染602人 病床ひっ迫、入院調整つかず翌日持ち越しが頻発
東京都は10日、新たに602人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。
東京都は10日、都内で新たに602人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。NHKなど国内メディアが報じた。
この日確認された陽性者は年代別に、20代と30代が272人で約45%、40代と50代を合わせて197人で約33%、65歳以上の高齢者は77人で約13%となっている。一方、都の基準で集計した10日時点の重症の患者は9日と同じ59人だという。
これで都内で確認された陽性者の合計は45,529人となった。
11月に入って顕著となってきた新型コロナウイルスの感染第3波は、感染経路として家庭内での感染がもっとも多くなっているほか、企業や飲食店などでもクラスターが発生し感染拡大防止が難しい状況になっている。
入院調整間に合わず、翌日に持ち越される例が多数発生
こうしたなか、東京都は10日午後に新型コロナウイルス感染症モニタリング会議を開催し、感染状況については最高レベルの「感染が拡大していると思われる」、医療提供体制については最高から1つ下の「体制強化が必要であると思われる」という現状分析を行った。
ただし、医療提供体制については、
・入院患者数は 1,800 人を超える非常に高い水準まで増加しており、医療提供体制が逼迫し始めている。
・コロナ入院患者の急増に伴い、コロナ患者のための医療と通常の医療との両立が困難な状況になりつつある。
・保健所から入院調整本部への調整依頼件数は、新規陽性者数の急増に伴い、160 件/日を超える高い水準で推移し、入院調整が極めて難航し、翌日以降の調整に繰り越す例が連日、多数生じている。
・入院患者数の急増により、緊急性の高い重症患者、認知症、透析患者や精神疾患を持つ患者の病院、高齢者施設からの転院に加え、中等症以上の新規入院患者の入院調整が難航している。
・自宅療養者の増加に伴い、その健康観察等を担当する保健所の負担が増加している。
といった厳しい状況にあることが報告された。
これらを踏まえて、年末年始の療養体制の確保が急務となっていると指摘がなされた。