香港を殺した習近平の次なる標的はアメリカの民主主義
THE SUBJUGATION OF HONG KONG
大統領選当日、共産党系の大衆紙・環球時報の胡錫進(フー・シーチン)編集長は「アメリカは劣化している」とツイートした。同紙の社説も、アメリカの政治システムの「制度的問題」を指摘し、「アメリカのエリートは政治的な傲慢さに別れを告げ、集団的な反省をする時が来た」と主張している。
つまり、香港に残された代議制統治の最後の一片に対する習の攻撃は、自由社会全体に対する広範な挑戦の一部なのだ。
トランプは2019年の香港人権・民主主義法と20年の香港自治法に基づき、香港の自治を損なう動きに関与した習とその他の共産党幹部を制裁対象に指定すべきだ。この法律は制裁対象個人だけでなく、彼らと取引のある金融機関への制裁も認めている。
トランプは断固たる行動によって、アメリカは中国を恐れないと示すことができる。中国の悪行は政府・党のトップの指示であることを、トランプは明言すべきだ。
習は今回の大胆な動きで、香港を完全に抑え込んだと思っている。何らかの代償を支払わせなければ、次はアメリカの民主主義への攻撃を強めるだろう。
<2020年11月24日号掲載>
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