最新記事

移住

世界の移住したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...

2020年11月30日(月)14時19分
松丸さとみ

2020年、世界各国で引っ越したい国は? remitly

<「海外移住」に関連したフレーズと目的地となる国を、世界101カ国の月ごとの検索データをもとに分析。各国ごとにもっとも検索された国を抽出し、ランク付けされた...>

安全でフレンドリーなカナダが人気

先日の米大統領選直後、米国では「ニュージーランドに移住するには」というフレーズの検索が急増したとの報道があったが(ニュージーランド・ヘラルド)、世界の人たちはどの国に憧れを抱き、暮らしたいと思っているのだろうか?グーグルの検索データからはじき出されたのは、カナダがもっとも人気が高く、続いて日本という結果だった。米誌フォーブスなどが伝えた。

調査を行ったのは、米フィンテック・スタートアップ企業のレミトリーだ。同社によると、「海外移住するには」というフレーズが検索された回数は、2020年1月から10月の間に29%増加したという。そこで同社は、世界101カ国の月ごとの検索データをもとに、海外移住に関連したフレーズと目的地となる国を分析。各国ごとにもっとも検索された国をはじき出し、ランク付けした。

移住したい国として世界でもっとも検索されたのは、カナダだった。移住先としてカナダを検索した人が多かった国は30カ国に上ったという。レミトリーは、世界平和指数で上位に入るほど安全な国であること、失業率が低いこと、移住の際にビザ取得の選択肢が多いこと、地元の人たちがフレンドリーであること、景色が美しいことなどが理由だとしている。

北米で人気の日本は英国好き

一方で、そんな憧れの国カナダの人たちが引っ越したいと考えて一番多く検索した国は、日本だった。カナダを含め13カ国の人が日本へ移住する方法を検索したようで、全体としても2位になった。日本が人気だった理由としてレミトリーは、景色の美しさと治安の良さ、仕事が多いこと、生活の質が良いと評判であることなどを挙げている。

日本への移住方法を検索した人が多かった国はカナダの他に、米国、オーストラリア、ジョージア、モンテネグロなどがあった。北中米諸国ではカナダを移住先と考えた国が8カ国もあった一方で、カナダと米国では日本が人気だったことになる。一方で、日本でもっとも検索された移住先は、英国だった。英国に移住したいと考えた人が多かった国は、日本以外では英連邦であるセントルシアだけだった。

アジアでもっとも人気が高かった移住先は、「場所によって分かれた」とレミトリーは分析している。南・東南・東アジアでは日本がもっとも人気が高かった一方で、中東やアラブ諸国では、カタールへの移住について多く検索された。カタールが人気の理由は、賃金が高く所得税がないこと、首都ドーハを中心にモダンなライフスタイルであること、などだという。

欧州各国からもっとも人気だった移住先はドイツで、医療体制が整っていること、経済が好調であること、公共交通機関が整っていること、犯罪率の低さ、環境の良さ、仕事が多いことが理由だという。

matumaru1130aaa.jpeg

matumaru1130bb.jpeg

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、FDA長官に外科医マカリー氏指名 過剰

ワールド

トランプ氏、安保副補佐官に元北朝鮮担当ウォン氏を起

ワールド

トランプ氏、ウクライナ戦争終結へ特使検討、グレネル

ビジネス

米財務長官にベッセント氏、不透明感払拭で国債回復に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでいない」の証言...「不都合な真実」見てしまった軍人の運命
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 6
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 7
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 9
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 10
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中