最新記事

事件

ナワリヌイ退院後初のインタビュー映像公開 「ロシア当局が神経ガス使用」

2020年10月6日(火)20時05分

ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏が5日にロシアの著名ビデオブロガーと行った2時間以上におよぶインタビューの動画がユーチューブで公開された。画像は提供されたもので、インタビューの様子(2020年 ロイター/YouTube - vDud/Handout/Reuters TV)

ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏が5日にロシアの著名ビデオブロガーと行った2時間以上におよぶインタビューの動画がユーチューブで公開された。

同氏の動画が公開されるのはベルリンの病院を退院してから初めて。

この中でナワリヌイ氏は、ロシアの情報機関が自身に神経ガス「ノビチョク」を使用したと信じていると表明。これは来年の議会選を控えて当局が自身を脅威だとみなしているために起きたと説明した。

同氏は「彼ら(ロシア当局)は下院選挙を控えて自らに脅威となっている大きな、大きな問題があることを理解した」と述べた。

ナワリヌイ氏は8月20日に国内線の機内で体調が急変。9月初めに昏睡状態から回復した。ドイツの医師団はノビチョクが使用されたと指摘。一方で、ロシア政府はプーチン大統領やロシア当局が同氏の体調急変に関与したとの見方を否定している。

ナワリヌイ氏はノビチョクがどのように自身の体内に取り込まれたのか分からないとしつつ、自身が何かに触れた可能性があると語った。

また、体調の回復にはさらに2カ月かかる可能性があると説明。インタビューの中で手を伸ばして震えている様子を見せる場面もあった。

理学療法を受けているものの、体調は大幅に改善し、医師らが回復の速さに驚いているとも語った。

ロシアの議会選は来年9月に予定されているが、一部メディアは来春に前倒し実施される可能性を示唆している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国「米の独断専行に最後まで付き合う」、関税引き上

ビジネス

焦点:米大統領はどこまで株安許容か、なお残る「トラ

ビジネス

中国人民元基準値、23年以来の元安水準に設定

ビジネス

英住宅価格、3月は前月比-0.5% 減税終了で需要
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 5
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 6
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 7
    フジテレビが中居正広に対し損害賠償を請求すべき理由
  • 8
    反トランプのうねり、どこまで大きくなればアメリカ…
  • 9
    流石にこれは「非常識」?...夜間フライト中に乗客が…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 7
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 8
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 9
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 10
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中