インスタントラーメン、ロックダウン時のアメリカでバカ伸び NYTのレビューで高評価の韓国商品が躍進
アメリカのスーパーマーケットに並ぶ辛ラーメンブラック photo by Azumi Warrick
<日本では国民食といえる存在のインスタントラーメン。アメリカでは今年、都市封鎖時の非常食として売上が伸びている>
今年の春、空前のコロナウイルスのパンデミックで世界各国で都市封鎖が始まっているなか、飛ぶように売れた商品といえば「トイレットペーパー」だった。筆者の住んでいるアメリカのスーパーマーケットでも、トイレットペーパーやペーパータオルの売り切れが続出し、その後通常通り製品が棚に並ぶようになっても、つい最近まで「一人2個まで」という制限付きだった。
そんなトイレットペーパー・パニックの陰で、同じく飛ぶように売れていたものといえば「インスタントラーメン」だ。アジア圏での人気が高いと思われがちだが、インスタントラーメンはアメリカでもすっかり定着している。報道によると、欧米での新型コロナの感染が拡大し出した2月23日〜3月21日の約1カ月間で、アメリカでのインスタントラーメンの売り上げが、なんと578%もアップしたそうだ。非常食として、小麦粉やパスタと共に買い求める人が急増したのだろう。
韓国のインスタントラーメンを日本のスーパーで見かけることは珍しくなくなったが、アメリカでもアジア系スーパーではない一般のスーパーマーケットで、辛い韓国風のラーメンをよく見かける。
韓国・農心、前年同期比35%売上伸びる
もちろん、今回の売り上げアップにより、アメリカでの韓国インスタントラーメンの売り上げも好調のようだ。「辛ラーメン」でおなじみの食品会社「農心」は、今年アメリカでの上半期の売り上げが前年比35%もアップし、1億6400万ドルと歴代最高額に達したと発表した。全米に広く展開している大型スーパーマーケットのウォルマートでは35%、コストコで51%、ネット通販のアマゾンでは、なんと79%もアップしたという。