アラスカ漁船がロシア艦隊と鉢合わせ、米軍機がロシア軍機6機を牽制
Russian Warships Sailed 'Right Through' Alaska Fishing Fleet: Sailors
「普段からベーリング海で漁をやっている人間だから、俺たちも、ものすごく怯えたわけじゃない」と、フィッツジェラルドはAPMに話した。「でも、本当に起きたことがわかったときには、腰を抜かしそうになった。ロシア軍用機に脅された。『危険地域、ミサイルエリア、ここから出ていけ』という警告を送ってきた。こんなことは前代未聞だし、ベーリング海で安全を守ってもらえないなんて、絶対に間違っている」
フィッツジェラルドはまた、ブルーノース号の船上からアラスカ沖で浮上するロシアの潜水艦を見たと言った。アメリカ北方軍(USNORTHCOM)は27日、「アラスカ沖で、海面に浮上したロシアの潜水艦の監視を続けている」と述べ、「われわれは、責任の範囲で、外国の軍艦を含む疑わしい船舶を綿密に監視する」とつけ加えた。
米沿岸警備隊のキップ ・ワドロー報道官は27日、複数の漁船からロシアの活動について不安の訴えが寄せられていることをAP通信に明かした。
漁船は水産資源などの独占権がアメリカに属する排他的経済水域で操業していた、とワドローは述べた。ただし、国際水域であれば、他国の船にも航行の自由がある。
アメリカ北方軍によれば、ロシア軍の海洋活動は「米国領海の外の国際水域で行われている」という。
米国務省は28日、ロシアの活動を非難する声明を発表。トランプ政権は「ベーリング海における米国漁船とロシア軍の接近遭遇」についての報告を調査する、とラリー・ピクサ報道官は述べた。「こうした接触の原因は、ロシア海軍が海洋演習を行ったためだ」
米軍当局者は、アメリカ沿岸でのロシア軍の軍事活動、特に発見と追跡が困難な潜水艦によるものは、アメリカの安全保障上の脅威となる、と警告した。
米海軍のアンドリュー・ルイス中将は今年2月、アメリカの東海岸は、ロシアの潜水艦が出没しているため、もはや海上交通の「安全な避難所」とは考えられないと述べている。
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