米大統領選で民主党が掲げたのは、かつて共和党が示した理想
The Democrats Just Stole the Republicans’ Turf
民主党は、トランプがモンスター扱いしてきた移民たちの人間性を伝え、建国時の理想の実現に取り組むという約束と移民・難民の受け入れを結び付けた。
1989年、ロナルド・レーガンは大統領として最後の演説で、植民地時代のマサチューセッツの初代総督ジョン・ウィンスロップがアメリカの理想を示した「光り輝く丘の上の街」というスピーチを引用した。「今年の冬の夜、この街はどうなっているだろう。......200年の歳月を経ても、街はいまだ堅固な岩の尾根に揺るぎなく立ち、いかなる嵐の中でも輝き続けている。そして今なお灯台となり、自由を求める全ての人々、失われた場所の暗闇を走り抜けながら安住の地へと向かう旅人たちを引き寄せている」
この理想を、いま掲げているのは共和党ではない。生まれ変わった民主党だ。
<本誌2020年9月1日号掲載>
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