韓国、『愛の不時着』を破り今年上半期もっともヒットしたドラマは?
『愛の不時着』は視聴者数で3位
まずは視聴者数ランキング・ベスト3。第3位は、言わずと知れた人気ドラマ『愛の不時着』(視聴者数:333万4033名)だ。ネットフリックスの配信によって、韓国のみならず世界中で大ヒットした。韓国から竜巻によって北朝鮮に不時着してしまった財閥の令嬢と、北朝鮮軍将校との恋愛模様を描くという、分断国家ならではの設定が興味深い。シナリオ準備段階から多くの脱北者たちに取材したとあって、ベールに包まれた北朝鮮の生活が垣間見られるのも魅力の一つである。韓国ドラマがどうも苦手だった筆者も、北と南では違う単語の使い方などが面白く、一気に視聴してしまった。
視聴者数第2位は、社会的ブームにもなった『夫婦の世界』(視聴者数:335万2475名)だ。非地上波ドラマ歴代最高視聴率を更新するなど、大きな話題となった作品で、英BBCの大人気ドラマ『女医フォスター 夫の情事、私の決断』の韓国リメイク版である。簡単に言うと韓国語で"マクチャンドラマ"と呼ばれる、夫に不倫された女性の復讐劇なのだが、目が離せないストーリー展開とヨーロッパ映画のような映像が話題になった。演出の過激さから途中数話には18歳以上観覧可能のR指定が付けられたほどだ。
大ヒット医療ドラマ、4年ぶりの続編が1位
そして、栄えある視聴者数第1位は、『浪漫ドクター キム・サブ2』(視聴者数:344万6716名)だ。タイトルに2と付いているのを見てわかるように、前作『浪漫ドクター キム・サブ』の続編であり、前作から3年ぶりにスタッフ・キャスト再結成で制作された。ドラマの続編が作られるのは、韓国では珍しいが、それだけ人気を博していた証拠である。
変わり者だが天才肌の外科医と、その周囲の人々を描いた本格的医療ドラマで、映画でもすっかりおなじみの実力派俳優ハン・ソッキュが主人公キム・サブを演じている。他にも映画でよく見る顔がバイプレーヤーとして脇を固めているため、演技も安心してみることができる。医療物がお得意の放送局SBSのドラマだけあって、見どころの一つでもある緊迫感ある手術シーンもリアルだ。
韓国では、昔から医療ドラマの人気が高い。理由の一つは憧れの職業であること。そして、ドラマの舞台が大病院である場合、韓国ドラマでは欠かせない財閥の要素も含まれるので権力と闘う姿が描かれ視聴者の心をつかむのだろう。また、主人公は外科の設定だが、病と闘う主人公たちは、コロナ禍での医療従事者と重なって応援したくなる。日本では8月22日よりKNTVにて放送が決定しているようなので、医療ドラマ好きな方はぜひチェックしてみて欲しい。
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