コロナウイルスの主要ワクチン候補、治験で有望な結果 実用化の期待高まる
実用化までは長い道のり
歴史的に見て、特定の病気のワクチン候補のうち実用化されるのはわずか6%で、数年間の臨床試験が必要とされることもよくある。コロナワクチンを巡っては、製薬各社は急ピッチで治験を進め、早期に量産を始めたい考えだ。
複数のメーカーは年内の実用化に向け、米政府の支援を得ている。
オックスフォード大とアストラゼネカが共同開発するワクチンは、世界で開発中の150のワクチン候補の1つで、研究が最も進んでいると考えられている。後期治験はブラジルと南アフリカで始まっており、米国でも予定されている。
AZD1222と呼ばれる同ワクチン候補は、T細胞と呼ばれる免疫システム反応を引き起こすことも確認された。
最近の研究では、新型コロナ感染症から回復したものの抗体検査で陰性となった一部患者が、新型コロナ感染症への体の反応としてT細胞が発生・成長していたことが示された。研究者らは、抗体に加えてT細胞の働きも、有効なワクチンにおいて重要性が高いと考えている。
WHOの緊急事態対応を担当するマイク・ライアン氏は、T細胞およびウイルスの働きを中和する抗体の両方の反応が引き起こされたのは前向きな結果だとした上で、「道のりは長い」と述べた。
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