最新記事

アメリカ社会

ツイッターCEO、ベーシックインカム推進団体に300万ドルを寄付

Twitter CEO to Fund Universal Basic Income Experiment in These U.S. Cities

2020年7月13日(月)18時20分
ジェーソン・マードック

フォーブズによれば、ドーシーの総資産は70億ドルを超える。ドーシーは4月、共同創業者兼CEOを務める決済会社スクエアの10億ドル相当の持株を慈善基金「スタートスモール」に寄付したと発表した。

ドーシーはこの時、スタートスモールはまず世界のコロナ対策に資金を提供し、のちに若い女性の健康・教育やベーシックインカムも支援対象とするとしていた。

ドーシーはこう書いている。「なぜベーシックインカムと若い女性の健康・教育なのか? それはいずれも世界が直面している重大な問題の長期的で最良の解決法だと信じるからだ。ベーシックインカムは偉大なアイディアであり、実験が必要だ。なぜ今かと言えば、ニーズが差し迫ったものになってきていて、生きているうちにその効果を見届けたいからだ。これをきっかけに、他の人々も同じようなことを始めるといいのだが」

今月に入って、公民権運動の指導者だった故マーチン・ルーサー・キング牧師の娘であるバーニス・キングとともにある委員会に出席したタブズ市長はこう述べた。「この(ベーシックインカムの)コンセプトは実にアメリカ的だ」と。

黒人が真の力をつける機会に

タブズはこう続けた。「アメリカ人はこうして繁栄と富を築き、特定の人々の集団のためにチャンスを生み出してきた。この国の歴史を見れば分かる通り、有色人種、ことに黒人の人々は歴史的に見て、政府が提供するあらゆる方策から――つまり施しではなく、真に力をつけるための支援から締め出されてきた」

ウェブサイトによれば、市長の会はキング牧師の精神に根ざすプロジェクトであり、「回復力に富んだアメリカらしいアメリカ」の建設に資することが目的だという。

(翻訳:村井裕美)

【話題の記事】
大丈夫かトランプ 大統領の精神状態を疑う声が噴出
巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
中国は「第三次大戦を準備している」
トランプ、エリザベス女王にまたマナー違反!

20200721issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月21日号(7月14日発売)は「台湾の力量」特集。コロナ対策で世界を驚かせ、中国の圧力に孤軍奮闘。外交・ITで存在感を増す台湾の実力と展望は? PLUS デジタル担当大臣オードリー・タンの真価。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相らに逮捕状、ICC ガザでの戦争犯罪

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、予

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ発表 初の実戦使用

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の民家空爆 犠牲者多数
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 2
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッカーファンに...フセイン皇太子がインスタで披露
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 5
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 6
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中