RIP木村花 ネットの悪質コメント、日米韓それぞれの対応
アイドルなどが犠牲になった韓国
お隣りの国・韓国では、随分前から誹謗中傷が引き金となった自殺が社会問題視されてきた。2007年1月に亡くなった歌手のユニ。その翌月2月に亡くなった女優のチョン・ダビン。そして、2008年に亡くなった国民的な人気女優チェ・ジンシルもネットでのデマに悩まされ、2人の子供を残して死を選んだ。
最近では去年10月にアイドルグループf(x)の元メンバー・ソルリ、そして11月には日本でもKARAのメンバーとして人気を集めていたク・ハラが自殺し衝撃が走ったことは記憶に新しい。
特にソルリは、年上ラッパーとの恋愛報道や、ノーブラでのインスタ・ライブが炎上するなどネット上で常に批判にさらされていた。また、フェミニストな言動をしたことから、一部の反フェミニストたちから集中的に誹謗中傷が降り注ぎ、ついに自殺にまで追い込まれてしまった。
その後、この死を無駄にしないと「ソルリ法」と呼ばれる法案も登場した。これは、悪意のあるコメントは、サイトの運営者が事前に削除できる。さらに、書き込んだ人の利用を中止し、サイト側は今後そのIPアドレスからの接続を遮断することが可能になるというものだ。
所属事務所が次々と告訴
他にも、ポータルサイトDaumは、誹謗中傷コメントで荒れていた芸能ニュース記事のコメント欄を閉鎖することを発表した。続いて、韓国最大のポータルサイトNAVERもAIを導入し誹謗中傷と思われる単語をあらかじめ隠す技術を導入し対策を取っている。
また、最近では書き込んだ人を告訴する芸能人が増えている。一例として、女性アイドルグループ・IZ*ONEの所属事務所は、彼女たちに対する悪質コメントを書いた人に対し、「名誉毀損および侮辱罪の疑いで、1次告訴状を提出した」「今後も法務法人と、ファン達に情報提供して頂いたキャプチャー資料など収集に努め、2次追加告訴をする予定だ」と発表した。
他にも、男性アイドルグループWanna Oneの元メンバーで、現在CIXのメンバーとして活躍するぺ・ジニョンも、集中する誹謗中傷に彼の所属事務所が告訴を行い、書き込みをした人は罰金刑となった。このように、韓国では事務所が率先して告訴に踏み切る強い対応を見せている。