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中東トルコの裁判所、米総領事館現地職員に実刑判決 ギュレン師の組織支援で
トルコの裁判所は、2016年に起きたクーデター未遂事件を首謀したテロ組織を支援したとして、イスタンブールにある米総領事館のトルコ人職員に禁錮8年9月の実刑判決を言い渡した。写真はイスタンブールの米総領事館。2017年10月撮影(2020年 ロイター/Murad Sezer)
トルコの裁判所は、2016年に起きたクーデター未遂事件を首謀したテロ組織を支援したとして、イスタンブールにある米総領事館のトルコ人職員に禁錮8年9月の実刑判決を11日に言い渡した。アナトリア通信が伝えた。米大使館は判決に「深い失望」を表明した。
総領事館職員のメティン・トプス被告は、トルコ政府がクーデター未遂事件の首謀者だと断定した在米イスラム教指導者・ギュレン師の組織を支援した容疑で起訴されていた。
トプス被告の裁判は米トルコ関係の悪化を招いた主因の1つで、被告が2017年にトルコ当局に逮捕されたのを受け、両国は互いにビザ発給を一時的に停止した。
被告は既に、裁判が行われてきた2年半の間拘束されていた。
在トルコ米大使館はツイッターで有罪判決に「深い失望」を表明するとともに、審理を毎回傍聴した米政府職員は、有罪を裏付ける信頼できる証拠を確認できていないと説明し、迅速な判決の破棄を望むとした。
トプス被告にかけられた容疑に対し「米政府と両国関係の推進のために現地職員が担う重要な仕事の範囲と本質を誤認したものだ」と主張した。
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